一般歯科

きっちりとした治療

虫歯や歯周病の治療を行う際に大事なことは、その時痛みが治まることだけでなく、できるだけ良い状態が長続きするようにすることです。例えば、歯の内部(象牙質)まで進行している虫歯を治療する時には細菌に感染して歯質が柔らかくなってしまった部分をきれいに取りきるかどうかが再発率を軽減させることに繋がります。

そこで当院では、明らかに細菌に感染してしまった歯質を染め出すう蝕検知液を用い、きっちりと虫歯を取りきります。

当院では2~3年後に再び歯が悪くなったら治療すればいいという考えではなく、今できることをきっちりとやることを大切にして治療を進めていきます。

不必要に歯を削らない

虫歯は「歯の質」「虫歯菌」「糖分」+「時間」という4つの条件が関係しており、虫歯ができた時に歯を削り取ってしまっても口腔内環境が変わらなければまた虫歯は発症することになります。

また、歯には再石灰化と呼ばれる自己補修作用があるため初期の虫歯であれば進行を食い止めることが可能なこともあります。

そのため安易に歯を削るのではなく、まずは虫歯の予防に努め、発症した虫歯については進行度合いに合わせた治療を進めていくようにしています。

日常生活に潜む原因も追求

歯が悪くなってしまったのには原因がありますので、目の前の症状を治療するだけでなく患者さんとコミュニケーションを取りながら、日常生活に潜む原因をできるだけ突き止めてアドバイスさせて頂くことを大切にしています。

日々のお手入れなどに意識が向くようになると、歯科医院での治療も前向きに受けられるようになる方が多いようです。

虫歯について

虫歯とは、虫歯菌が糖分をとり、作り出す酸によって歯が溶けている状態のことです。その虫歯菌は、主に磨き残し(プラーク)によって栄養をとって虫歯を作り出しているのです。

また、歯は虫歯菌によって溶かされるだけでなく、酢や炭酸などの食べ物などによっても溶けてしますこともあります。それを脱灰といいます。

その一方で、歯が唾液中のカルシウムやリンを取り込んで、失ったカルシウムを取り込むこともあります。それを再石灰化といいます。皆さま、この言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。

そう、よく歯磨き粉のCMなどで出てくる言葉ですね。歯は、プラークが付いていなくても、常にこの脱灰と再石灰化を繰り返してバランスをとっています。もしプラークがついてくると、このバランスがくずれて虫歯になってしまうのです。

歯の内部(象牙質)にまで進行してしまった虫歯は、削って詰め物をしたり、かぶせ物を作る必要があります。当院では、そうならないために予防歯科をすすめていますので、今日からでも予防歯科を始めていきましょう。

歯周病について

歯周病とは、歯周病菌が歯と歯茎の隙間に入り込み、やがては歯槽骨(歯を支えている骨)に達し、骨が溶けてしまう病気です。骨が溶けているのに、ほとんどの人が気づきません。

なぜなら、歯周病菌が歯槽骨に近づいてくると、骨に感染して体の中に入ってくるのを防ぐために、骨を溶かす細胞(破骨細胞)が歯槽骨を溶かしてしまうのです。初期の段階ではほぼ無症状と言われています。しかも、今や成人の8割が歯周病であると言われています。そして、歳をとるにつれて進行していきます。

ではなぜきちんと歯磨きをしているのに、多くの方が歯周病にかかってしまうのでしょうか?

実は、ほとんどの方がきちんと歯磨きをしている、できていると思い込んでいることが原因ではないかと考えられます。

一度、歯医者さんできちんと歯磨きの指導を受けて、「これで完全だ!」というくらい歯を磨いてみてください。それでも、歯の表面がなんとなくぬるぬるしていませんか?

そう、プラークは歯磨きをしたくらいでは落ちないのです。 やがてプラークは唾液中のカルシウムやリンを取り込み固まります。これが歯石となります。歯石の中には歯周病菌が多く含まれ、歯と歯茎の間(歯周ポケット)の奥の方に歯石がじわじわと入り込みます。そして、症状として気づいた頃には重症化していることが多く、歯がグラグラしてしまうことが多いのです。

ここでクイズです!成人の方で、歯を失う1番の原因はなんでしょうか??

そう!歯周病なのです。歯を失う原因の約40%と言われております(ちなみに虫歯は約30%)。

歯周病の治療についてですが、今のところ完全に歯周病を治療することはほとんど出来ません。一度歯周病にかかると、歯と歯茎の間(歯周ポケット)が拡がり、歯周病菌が歯茎の線維を破壊してしまいます。それが元に戻ることは難しく、元通りにはならないことが多いです。

ですから、最善の歯周病治療は、プラークの段階で定期的にお口の中をきれいにすることです。当院では、予防歯科として定期的に検診させていただき、プラークや歯石を早めに取り除くことをおすすめしております。

今日からでも遅くありません!予防歯科を始めましょう。